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No drill! 演習にあらずⅡ
ハワイ諸島
〈フォード島の飛行場から東側を見る。同じ地点からの眺め。 2008 8 3〉
(練習艦ユタが沈んでいる〉
米戦艦8隻のうち残る1隻の戦艦「ペンシルバニア(旗艦)」は、フォード島の対岸のドッグ内にいたわけである。
そして、フォード島の西側には当時すでに退役した戦艦「ユタ」が訓練用の「標的艦」として停泊していたが、現役の戦艦と誤認した空母「蒼龍」・「飛龍」からの16機の雷撃機が殺到した。途中で用なしの艦艇と気づき慌てて島の東側にまわったようだが、5・6本の魚雷が命中して横倒しとなり撃沈された。
この標的艦ユタも撃沈されたままメモリアルとして保存されている。今回特別な計らいで8月5日に訪問したが、戦艦「アリゾナ」と同じように現在も艦艇からは油が漏れだしており、「生きている」かのようであった。この日は、日曜日であった。100隻あまり(96隻)の艦艇がパールハーバーに停泊し、75000名の将兵のうち11000名が、前日ホノルルの夜の町に出かけていたという。
日本軍の攻撃を、多くの米兵がいつもの訓練だと当初は感じていた。そして本物の空襲と気がつき、無線を打ちまくった。「Air raid Pearl Harbor(空襲),No drill(演習にあらず)」と。
しかし、攻撃は日本ではなくドイツのものと考えた兵士もいた。「日本人に、そんな能力があるはずかない」と考える米国人も少なくなかったのである。
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